営業強化 REPORT 0080

営業強化 商材特性に応じたBtoC営業プロセスの最適化

顧客がコモディティ商品を自ら購入する経路と専門家に相談する経路に分かれる様子

BtoCにおける営業プロセス

BtoC(Business to Consumer)における営業プロセスは、扱う商材によって大きく変化します。以下、いくつかのケースに分けて詳しく解説します。

  • BtoCの営業プロセスは、扱う商材や販売方法によって変わる
  • コモディティ性に応じて、購入か問い合わせかの着地点を決める

EC販売を中心とする場合

ECサイトを中心に販売を行う場合、顧客が商品を認知してからECサイト上で購入に至るまでのプロセス(カスタマージャーニー)管理が非常に重要になります。

具体的には、以下のような要素を管理する必要があります。

  • 認知:広告、SNS、SEOなどを通じた顧客の認知度向上施策
  • 興味・関心:商品ページへのアクセス、商品情報の閲覧状況
  • 比較検討:他社製品との比較、レビューの確認
  • 購入:カート投入、決済、配送
  • リピート:購入後のフォローアップ、リピート購入促進

これらの各段階で顧客がどのような行動をとっているかを分析し、改善することで、コンバージョン率の向上につなげることが重要です。

高価格帯または非コモディティ商品の場合

BtoCであっても、購入単価が高い商品や、他社との差別化が明確な非コモディティ商品の場合、顧客に商品やサービスへの深い理解と納得を促す必要が生じます。

そのため、BtoB(Business to Business)に近い、より丁寧な営業プロセスが求められます。具体的には、以下のような要素が重要になります。

  • 丁寧な説明:商品の特長、メリット、競合優位性などを詳細に説明
  • 顧客との信頼関係構築:顧客のニーズを丁寧にヒアリングし、最適な提案を行う
  • アフターフォロー:購入後のサポートやメンテナンスなどを提供し、顧客満足度を高める

このようなケースでは、単に商品を販売するだけでなく、顧客との長期的な関係構築が重要になります。

営業プロセス管理が特に重要なBtoCのケース

上記のような高価格帯・非コモディティ商品に加えて、以下のようなケースでも営業プロセス管理が特に重要となります。

  • 投資用不動産:顧客にとって高額な投資となるため、詳細な情報提供と丁寧な説明が不可欠です。
  • 投資信託:金融商品であるため、リスクやリターンなどを顧客に十分に理解してもらう必要があります。

BtoBtoC(Business to Business to Consumer)の場合

BtoBtoCは、企業が代理店を通して消費者に商品を販売するビジネスモデルです。

この場合、消費者への販売と同時に、代理店の販売状況を管理する必要があるため、営業プロセス管理が重要となります。

具体的には、以下のような要素を管理する必要があります。

  • 代理店への情報提供:商品情報、販売戦略、販促資料などを提供
  • 代理店の販売状況把握:販売実績、在庫状況などを把握
  • 代理店へのサポート:販売促進のための研修やサポートなどを提供

このように、BtoCと一口に言っても、扱う商材や販売方法によって求められる営業プロセスは大きく異なります。

それぞれのケースに最適なプロセスを構築し、管理していくことが、ビジネスの成功につながります。

コモディティ化の有無によって営業プロセスが必要か否かが変わることを示す図
商品のコモディティ化の有無によって営業プロセスの必要性が変わることを示す図

BtoCではどこを着地点にするかが重要

BtoC(Business to Consumer)ビジネスにおいて、顧客は自身が決裁者(購入者)となるため、購入前の情報収集に非常に力を入れる傾向があります。類似のサービスや商品を比較検討し、自分にとって最適な選択肢を見極めようとするため、この顧客のニーズに丁寧に応えることが営業プロセスの重要なポイントとなります。

具体的には、扱う商材がコモディティ化されているか否かで、取るべき対応が異なります。

コモディティ化された製品の場合

コモディティ化された製品は、スペックと価格が主な比較対象となるため、顧客自身が情報を比較検討しやすい環境をWebサイト上で提供することが重要です。具体的には、以下の点に注力します。

  • 詳細な製品情報:スペック、機能、特徴などを網羅的に掲載する。
  • 比較表:類似製品との比較表を作成し、違いを明確にする。
  • 事例集:顧客事例を紹介することで、製品の活用イメージを持たせる。
  • レビュー:他の顧客のレビューを掲載し、客観的な評価を提供する。

これらの情報提供により、顧客はWebサイト上で十分に情報を収集し、自身のニーズに合致するかどうかを判断できるようになります。その結果、スタッフが個別に説明しなくても、ECサイト上でスムーズに購入に至る仕組みを構築できます。

コモディティ化されていない製品の場合

コモディティ化されていない製品でも、Webサイト上での情報公開は同様に重要です。ただし、コモディティ化された製品と異なり、ECサイトでの直接購入を最終的な目標とせず、「問い合わせ」の獲得を重視します。

これは、高単価な製品の場合、顧客は自身の判断だけで購入することに不安を感じるためです。専門家からのアドバイスやサポートを求め、安心して購入したいというニーズがあります。そのため、以下の点を意識した対応が求められます。

  • Webサイトでの情報公開:製品の特長やメリット、導入事例などを分かりやすく掲載し、興味・関心を高める。
  • 問い合わせフォームの設置:問い合わせしやすいように、分かりやすい場所に問い合わせフォームを設置する。
  • 問い合わせ後の丁寧な対応:問い合わせに対して迅速かつ丁寧に回答し、顧客の疑問や不安を解消する。
  • 対面での質疑応答:必要に応じて、対面(オンライン含む)での質疑応答の機会を設け、顧客との信頼関係を構築する。

このように、対人コミュニケーションを通じて顧客との関係性を深め、個別のニーズに合わせた提案を行うことで、安心して申し込みに至るプロセスを構築します。

つまり、コモディティ化された製品は情報提供による自己解決を促進し、コモディティ化されていない製品は対人コミュニケーションを通じて顧客の不安を解消し、信頼関係を構築することが、それぞれの営業プロセスのポイントとなります。

コモディティ化の有無によって購入や問い合わせなどの着地点が変わることを示す図
商品のコモディティ化の有無によってBtoC営業の着地点が変わることを示す図