前回のおさらい
前回、仕事におけるタスク管理では、顧客名、顧客ID、契約IDなど、複数のタスクで共通利用する情報を一元管理することが重要であるとご説明しました。今回は、特に営業関連のタスク管理に焦点を当て、その具体的な方法について解説します。
業務内容(マーケティング、商談など)に応じて最適なタスク管理方法を検討することが重要ですが、営業関連のタスク管理においては、主に「顧客ID」と「商談ID」の2つの軸で管理する方法が考えられます。
- タスクを顧客IDや商談IDに紐づけ、案件状況を可視化する
- タスクと営業プロセスの差異から、失注リスクを早期発見する
顧客IDに基づくタスク管理
この方法は、主にBtoCビジネスにおいて、商談という概念で売上を集計せず、顧客単位で集計する場合に適しています。顧客ごとの購買履歴や問い合わせ履歴などを把握し、顧客関係管理(CRM)を強化するのに役立ちます。
ただし、BtoCビジネスであっても、一人の顧客が複数回購入し、かつ購入までの期間が1〜2か月程度の場合は、商談という概念で管理する方が効率的な場合があります。このようなケースでは、後述する商談ID別のタスク管理がおすすめです。

商談IDに基づくタスク管理
BtoBビジネスでは、法人ごとの商談が管理単位となるため、商談IDに基づいてタスクを管理するケースが多くなります。各商談の進捗状況、関連するタスク、担当者などを紐づけて管理することで、商談全体の流れを可視化し、効率的な営業活動を支援します。

顧客IDと商談IDに基づくタスク管理のメリット
顧客IDと商談IDに基づくタスク管理のメリットには、受注確度の可視化が挙げられます。
顧客や商談単位でタスク管理を行うことで、営業マネージャーは受注確度を、より正確に把握することが可能になります。
例として、営業担当者から「受注直前」という報告を受けているにもかかわらず、顧客から機能に関する追加の質問を受けた場合を考えてみましょう。
営業担当者が「XXX機能についての返信を行う」というタスクを登録した場合、マネージャーは「受注直前にもかかわらず、このような基本的な質問を受けるということは、顧客は製品を十分に理解していない可能性がある」と推測できます。
さらに、商談の日報を見直し、営業ノウハウとして確立された営業プロセスと実際の進捗状況に差異が見られれば、「受注直前」ではなく、「要件をしっかり把握する段階」であると判断できます。
このように、タスクを単なる一覧として管理するのではなく、顧客や商談という業務に紐づけて管理することで、案件状況を多角的に把握し、失注リスクを早期に発見することが容易になります。

