営業強化 REPORT 0065

営業強化 営業力とは

顧客との価値交換がリピート関係を生み、継続的な事業成長へつながる様子

営業力とは

今回から数回に分けて「営業管理」をテーマにしますが、その1回目は「営業力とは」です。

営業力とは、単に商品を売る力ではなく、売上を継続的に生み出し続ける力です。

一時的に売上を上げることは、マーケティング施策によっても可能かもしれませんが、持続的な成長には継続的な売上が不可欠です。

では、どのようにすれば継続的な売上を確保できるのでしょうか?

  • 営業力とは、売上を継続的に生み出し続ける力
  • リピートにつながる質の高い新規顧客を獲得する

継続的な売上を確保

その鍵は、リピート顧客の育成にあります。

なぜなら、新規顧客を獲得し続けることは、非常にコストがかかることだからです。

新規顧客の獲得には多大なコストがかかりますが、そのコストの中でも比率が高いのが、認知度の向上です。

認知度の向上は、マーケティングの第一歩となります。

従来は新聞、ラジオ、チラシ、雑誌広告などが用いられていましたが、現代ではリスティング広告、Facebook広告、Instagram広告などのデジタルメディアが主流となっています。

しかし、これらのデジタル広告はオークション形式で掲載枠が決まることが多く、資金力のある大企業が有利になりがちです。

中小企業のような資金力に限りのある企業では、デジタル広告はコストばかりがかさみ、売上につながらないケースも少なくありません。

このように、認知から購入に至るまでのプロセスには、多大なコストがかかります。

そのため、常に新規顧客からの売上獲得に頼ることは、資金力と高度な営業ノウハウが求められるため、多くの企業にとって厳しい戦いになります。

営業力は既存顧客のリピート

そこで重要となるのが、既存顧客のリピート率を高めることです。一般的に、リピート顧客の獲得コストは、新規顧客の獲得コストの3分の1程度と言われています。

つまり、一度獲得した顧客をいかに維持し、リピートにつなげるかが、売上を安定させ、事業を成長させる上で非常に重要な要素となるのです。

顧客をリピートさせるためには

顧客をリピートさせるためには、顧客に満足してもらうことが不可欠です。

契約時には、顧客は将来への期待を持って利用を始め、当初は利用頻度も高まる傾向にあります。しかし、実際に使ってみると、事前のイメージと異なり、一度の利用で終わってしまったり、契約更新に至らなかったりするケースがあります。

これでは、新規顧客獲得にかかったコストを回収することなく顧客を失うことになり、企業の資金は徐々に減少していく一方です。

「リピートに至らない」「更新されない」はなぜ起こる?

もちろん、どれだけ対策を行ったとしても、一定数は発生します。製品にもよりますが、2~3割は発生します。

それでも、なぜ「リピートに至らない」「更新されない」が起こるのでしょうか?

それは、顧客が商品の背景や利用用途を十分に理解しないまま、購入してしまうからです。

これは、いわゆる「買わせる力」に特化した企業にありがちな現象です。

「買わせる力」自体は重要ですが、瞬間的な購入は多くても、常に新規顧客を追い求め続けなければならないという宿命を背負うことになります。

例えば、効果的な営業スクリプトを確立し、多くの営業担当者を投入して大量販売を行う手法は、インターネット黎明期には有効でしたが、現代ではその効果は薄れています。

情報が容易に手に入るようになった現代では、顧客は画一的な説明や押し付けがましい販売を嫌う傾向にあるため、このような手法は顧客の反感を買う可能性すらあります。

製品の価値を納得してもらう

重要なのは、製品の背景をしっかりと伝え、顧客自身に利用用途を理解してもらい、製品の価値を納得してもらう活動です。

単にスペックを伝えるだけでなく、製品が生まれた背景、開発者の想い、製品が解決する課題、そして顧客にとっての具体的なメリットを丁寧に説明することで、顧客は製品に共感し、価値を感じるようになります。

このような活動こそが、結果的に営業力の向上につながるのです。

中小企業のような資金力のない企業は負け組?

しかし、このような丁寧な営業プロセスは、時間と労力がかかります。

そのため、企業は自社で製品を開発するのではなく、購買意欲の高い既存の商品を仕入れて販売する傾向があります。

商品の認知やブランドはメーカーが担うため、販売店はマーケティングコストをかけることなく、製品のスペックを覚え、顧客の質問に一問一答で回答できる程度の「販売力」があれば、ある程度の売上を確保できます。

ただし、単に販売だけを行うビジネスモデルは、規模の経済が働きやすく、結局は資金力のある大企業が市場を席巻することになります。

中小企業のような資金力のない企業は、価格競争に巻き込まれ、利益を確保することが難しくなります。

そのため、資金力のない企業は、獲得した顧客の維持が非常に重要となります。

中小企業なりの工夫で勝機を導く

そのためには、顧客に製品に対して価格以上のプラスの価値、つまり「付加価値」を認識していただく必要があります。それは、丁寧なアフターフォローであったり、顧客の課題に寄り添ったコンサルティングであったり、独自のサービス提供であったりします。

このような付加価値を提供することで、顧客の満足度を高め、長期的な関係を築くことができます。

ここまで、営業力においてリピート顧客の重要性は高いことを説明しましたが、そもそも新規顧客の獲得がなければ、リピートは生まれません。

リピートにつながる新規顧客

重要なのは、単に新規顧客を獲得するだけでなく、リピートにつながる質の高い新規顧客を獲得することです。

つまり、製品の価値を理解し、長期的な関係を築ける可能性のある顧客を獲得することが、企業の持続的な成長に不可欠なのです。